アンプの調整で使う基準の音源を作るため、ファンクションジェネレータを製作しました。
実は2・3年前に何となく
秋月電子の「MAX038精密波形発生キット」
を買ってしまって、
さてどう使おうかとそのまま仕舞い込んでいたのを、やっと引っ張り出して使い道を見つけたのですが・・・
今回は、ただ波形発生するだけでなく、発振周波数もすぐに確認できるよう、周波数カウンタも搭載しました。
ユニット | 活用キット | メーカ |
発振回路 | MAX038精密波形発生キット | 秋月電子通商 |
安定化電源 | 3端子±電源回路キット | 谷岡電子 |
周波数カウンタ | 液晶表示汎用カウンタ | picfun.com(を参考に自作) |
くせ者なのは、±5V電源の作り方・・・
簡単にスイッチング電源で対応しようかと思ってたのですが、-5Vを出せる物が売ってない。
しようがないので部品集めて作るかと思ってたところに、たまたま日本橋の千石電商で見つけたのが、
谷岡電子のキットでした。
基板、部品は揃ってて、後は適当なトランスを買ってくるだけというお手軽キットです。
周波数カウンタは、
「たのしくできるPIC電子工作」
にて紹介されている周波数カウンタで、10年くらい前に作った物です。
オシロスコープを購入してからすっかり出番が無くなっていたので、こちらに流用しました。
こういったところが、自作ならでわですねぇ。
(写真撮り忘れた・・・)
測定可能な周波数帯域は2.4MHzまでです。
それ以上は表示が狂いますが、基本的に本機だけで使うことはなく必ずオシロスコープがつながってますので、
厳密な周波数はオシロスコープにて読み取ることとします。
意外と悩んだのが、周波数レンジを切り替える部分。
当初はマイコン+リレーを用いて、ボタンで順番に切り替える構成を考え、
ブレッドボードでの試作までは行いましたが、
家に転がっていたケースのサイズ制約により、ロータリースイッチで直接コンデンサを取り付ける事としました。
2回路6接点タイプを使用しています。
発振回路の方は、マニュアルでは9レンジ使用できる事となっていますが、今回はオーディオ調整用と目的が決まってますので、
最高周波数のレンジ(22pF:2.5〜20MHz)と最低周波数側のレンジ(470uF:0.1〜1.5Hz, 100uF:0.5〜7.5Hz)は取りやめ、
レンジを10uF:5Hz〜82pF:9.2MHz対応としました。
![]() | 最低周波数側の10uFレンジのコンデンサ。 電解コンデンサは使わず大容量のセラミックコンデンサ4.7uFを2個並列で使用しています。 (マルツパーツ館で購入できます) |
![]() | 半田付け完了後の様子。もうバラしたくない・・・ ロータリSWのコモン端子2カ所から、 直接発振回路のC1まで配線します。 |
発振回路は、「三角波」「正弦波」「矩形波」の三種類が出力できます。また、デューティ比も調整できます。
波形の切り替えはJU1, JU2 の組み合わせで対応できますので、マニュアルに従い、
2回路3端子のトグルスイッチを使って切り替えスイッチを製作します。
デューティ比は、JU4をショートすると50%に固定します。
通常は固定で使用する場合が多いと思いますが、
矩形波でサーボモータを動かす場合などにデューティ比の調整も必要ですので、
こちらも2Pのトグルスイッチで切り替え可能としました。
頻繁に切り替える物ではないので、配置はケース背面とします。
![]() | ![]() |
![]() | ケースは、リード PS-3を使用しています。 (外形寸法:160mm×70mm×130mm) 中に組み込む基板類に対し、ケースのサイズがぎりぎりですので、 干渉がないよう配置には十分注意します。 |
調整する箇所はありません・・・動作チェックです。
100Vを使っているので、通電前は配線に間違いがないことを十分確認してください。
ヒューズは100V側回路に必ず付けてください。(今回は0.2Aのヒューズを使用)
できれば、過電流保護(1A程度のブレーカ)がついたテーブルタップがあれば、
不具合があったときにとどめを刺されなくて安心です。(^^;
ケースに何とか収まって良かった・・・
とりあえず使ってみた感触としては、たまに信号が安定しないときもありますが、
ちょっと使うくらいでは問題はなさそうです。
実力としては、最低周波数:15Hz〜最高周波数:約5MHz (波形はやや崩れますが8.9MHzまで)程度です。
音波の領域で使うには全く問題ないです。